さまざまな更年期症状の中で、日常生活に支障が出るほどひどい症状を指す「更年期障害」。更年期障害の現れ方も人によって異なります。
更年期障害のつらい症状に悩んでいる時に、誰にも言わずひとりで苦しんでいませんか?更年期のみんなの周りに、同じように更年期障害に共感できる人が、必ずいるとは限りませんから。
「更年期障害」という言葉だけで心が重くなりがちになりますが、毎日のなにかしらの体調不良をそのまま放っておくと、さらにひどくなってしまうことも。
以下は、更年期障害で多い症状トップ10。どの症状も思い当たる人が多いのではないでしょうか?
1位 疲れやすい
2位 肩こり
3位 物忘れ
4位 神経過敏
5位 発汗
6位 冷え
7位 腰痛
8位 イライラ
9位 不安感
10位 ホットフラッシュ
では更年期のみんなの体験談を参考にしながら、あなたも一緒に更年期障害の克服する方法を探していきましょう。
更年期のみんなの体験談とひどい更年期障害の克服したのはどんな方法?

40代女性(更年期サプリ【みんなの更年期体験記】 より抜粋)
家族の理解や協力も症状の緩和には必要だとわかる体験談。
更年期かも知れないと思い始めたのは43歳くらいの頃でした。突然、急にイライラするようになって、人に当たるようになってしまったのです。しかし毎日のようにイライラして、さらに家族や友人にまで、当たってしまうことが増えました。
自分ではどうしても怒りをコントロールできないのです。家族に「最近、お母さんおかしいよ」と言われるようなって、とてもショックでした。
この言葉にびくっとして、私はかなり落ち込んだのです。
その頃になるとイライラすることに加えて、ふとしたときにくらっとめまいがしたり、急に気分が落ち込んだり、不安が押し寄せてきたりするようになりました。
理由もなく急にこれらの症状が起こるのです。仕事に対しても無気力になったりして、これはタダ事じゃないと思いましたね。自分がおかしいことに薄々気づいてきたのはこのときでした。
そしてホットフラッシュ現象が起こって、やっと自分が更年期だと受け入れたのです。受け入れる他なかったですね。これが更年期かと私はやっと自分の症状を自覚しました。
しかしそれもこれも更年期障害が原因だと分かったとき、家族は逆に原因が分かってホッとしていました。イライラは止まらないので、急に怒り出して娘たちと喧嘩をすることは今もありますが、以前のように家族に冷たく突き放されることは無くなりました。
更年期だと自分で認めるのにはなかなか勇気がいったけど、でも認めて良かったです。だってあのまま家族に突き放されるようになっていたらと考えるとすごく悲しいからです。
自分で更年期だと自覚して認めることができてからやっと家族に分かってもらえました。だから話して良かったと思います。
今は更年期対策用の有名な大豆イソフラボン系のサプリメントを飲んだり、ストレス発散に歌を歌ったりして、以前よりは大分症状が楽になりましたね。まだまだ更年期は治りそうにありませんが、そんな自分とも付き合っていかないといけないなと思っています。
40代女性(40代からの輝きプロジェクト より抜粋)
たまたま受診した婦人科の診断が更年期障害の克服のきっかけになっていますね。病院の診断も大切。
40歳を過ぎた頃から、急に気力も体力もなくなり、それまでは普通にこなしていたことがなかなかできなくなってきました。朝は5時半に起きて、家族の朝食やお弁当を用意して自分も電車で通勤、仕事が終わると大急ぎで帰宅して家事をこなす毎日が、とてもしんどくなったのです。
まるで体内の電池が突然切れてしまうかのように、大きな疲労感や倦怠感に襲われ、帰宅後は何も手につきません。
家事が滞ると家の中はどんどん汚れていくし、高校生と中学生の3人の息子たちは始終お腹を空かせています。“ちゃんとやらなくちゃ!”という思いが強迫観念のようになり、できない自分にイライラして、つい子どもたちに当たってしまうことも。
そんなとき、健康診断で受けたマンモグラフィーの検査で再検査になり、外科の病院に行くところを勘違いして婦人科に行ってしまったのです。せっかく来たのだからと思い、しばらく生理がないことなどを医師に相談すると、女性ホルモンの数値を計測することをすすめられました。
その結果、かなり減少していることがわかり、ホルモン補充療法を受けることに。するとすぐに生理が始まり、気になる症状も霧が晴れるようにおさまっていきました。
1年半ほど経った今でも薬は飲み続けていますが、自分でも心がけていることがあります。それは、決して頑張りすぎないということ。
仕事でも家事でも一人で抱え込もうとせずに、“私はこうしてほしい”ということをなるべく素直に表現するようにしています。年齢とともに無理はできなくなりますから、自分に正直になって、これからはできるだけ自然体でいたいと思います。
40代女性(ホットフラッシュ(顔のほてり)に悩む更年期女性の救援隊!抑え方・治し方など より抜粋)
自己分析に優れて、更年期障害の対策と実行力がすばらしい。とても参考になる克服方法が多くあります。
朝いつもと同じように朝起きると、なんだか異常に肩や首が凝るのです。寒かったわけでもないのに、何だろう?首を傾げながらも通常通り動いていました。
朝食を済ませて片付けをしていた時、急にばくばくと心臓が早くなって、立っているのが辛くなったのでソファで休むことにしました。10分ほど安静にしてると、落ち着いてきたのでホッとしました。
また別の日には、知人に対して、過去にないほどイライラしてしまい、自分でこの感情をどう取り扱ったら良いのか戸惑い、冷静に分析をしてみようと、心のままをノートに記してみたのです。そして自分の目でイライラを解析しても、いつもの自分ならなにもイライラしないであろうところで、イライラしそのイライラ度がいつもの3倍以上の激しさであるころがわかりました。
できるだけ、約束事や人に会うことこ控え静かな生活を送り、心穏やかに過ごすことにしました。すると1週間ほどで心が落ち着き、ようやく平穏な生活を取り戻したのです。
そして、友人にこのことを話してみると、それって更年期じゃない?と言われ、そうかも?!と更年期のことについて、調べ始めたのです。
するとどうやら症状はかなり個人差があるようです。症状を調べると、私に当てはまるのは、頻脈と動悸、肩やくびのこり、そしてイライラでした。そこで早速、対策を練ることにしました。
こりに対しての対策は、冷え対策を徹底すること。今までは正直シャワーでお風呂は済ませていました。それを湯船にしっかり浸かることを自分に課しました。毎日かかさずです。
41度のお風呂に10分間浸かり寝る前の二時間前にはお風呂に入るという習慣をつける工夫をしていくことに。
そして首と言われるところを徹底的に温めました。朝起きてからホットタオルを作り首に当てその上からネックウォーマーをします。ホットタオルが冷たくなると、タオルをはずしネックウォーマーを1日つけることにしました。そして、足首にはレッグウォーマー、手首にはアームウォーマーをして過ごしています。
私はPCの前で仕事をしている時間が長いので、最低でも1時間に一度はPCの前から離れてストレッチを行うようにしました。まずはこり対策はここまでです。
次にイライラ対策です。これは自律神経が関係しているのではないかと、自律神経を整える生活習慣を身につけようと工夫することにしました。朝起きたら、布団の中でストレッチを行い、それから太陽の光を浴びるため、家中のカーテンを開けて行きます。
キッチンへ移動したら「お白湯」を一杯のんで、深呼吸。ここまでをひとつの流れにして気持ちを整えます。
そして小さなストレスを一つづつ削除していく作業を工夫しました。朝早く起きれなくなっているので、夜の内に朝食を作って置いて温めるだけにしておいたり、作り置きの常備菜を休日に作っておいてそれを食べるようにしたりして、家事へのイライラを軽減するようにししました。そして夜11時には布団に入り、8時間しっかり睡眠をとることに。
最後に、女性ホルモンの一種エストロゲンが減少することで症状が出る更年期に効果的な食事をしっかりとることに努めました。大豆に含まれるイソフラボンは、エストロゲンとよく似た働きをすることを知り、毎日半丁の豆腐を食べています。
この生活を3ヶ月続けた今、イライラは全く見られなくなりました。あの時のイライラは一体何だったんだろう?と思うくらい平穏な気持ちです。そして、肩こりや首こりも今では解消され、以前の辛さは全くありません。
動悸はまだたまに見受けられるのですが、そんな時には無理をせず、ゆっくり休むようにしています。これからも更年期とともに生活をしていくので、上手に付き合っていきたいと思っています。
50代?女性(更年期女子のための癒しの森 より抜粋)
こんなユニークな体験談もあり。個人的には、以前からお遍路に興味があるのでいつか実行してみたいです。
更年期うつを、少しでも改善するために、いろいろな治療法を試してきました。薬だけでは、うつを治すことができないと、気づいてしまったからです。
ヒプノセラピーやスピリチュアルカウンセリング、漢方治療も受けました。こうした方法にトライしても、基本的な病気の原因を、治すことはできませんでした。うつになってしまう考え方を変えないと、何も変わらないのです。
うつの長い停滞期。あるとき、私は「四国お遍路」に強い興味を持つようになりました。様々な病気、人生の苦難にあるときに、1000年以上にわたって、四国の88か寺の寺院をまわってきた人々のことを知って、いつしか、四国お遍路に、いってみたいという気持ちが強くなっていきました。
ある種、衝動的に、「四国お遍路に行ってくる」と行って、四国お遍路第1番のお寺がある徳島県に向かいました。お遍路が、うつに効果があると思うのは、お遍路のご利益を期待しているからではありません。
四国お遍路の最大の効果は、お寺を廻る行為そのものに、自分の心を癒して変えてくれると感じることです。
うつになると、それまでやれていたことが出来なくなって、少しはあったはずの自信というものが、限りなく小さくなってしまいます。しかも、毎日、時間だけが過ぎていく。時間に追われるということが、ありません。どうして過ごしていいのかさえ、わからなくなっています。
四国お遍路に行くと、とにかく、お寺を廻るという目的ができます。しかも、移動するには、必ず、動かなければなりません。
お寺に参拝できるのは、朝の7時から夕方の5時まで。お寺が締まってしまうまでに、次のお寺に到達することだけで、頭がいっぱいになります。そう、ある意味、悩んでいる時間がないのです。
「この道であっているのだろうか?」
「今日は、ここまで行けるだろうか?」
「泊るところはどうしよう?」
移動している間は、とにかく余計な悩みを考えている暇が、あまりないのです。
悩みを忘れる時間があることが、どれほどすごいことなのか、うつで悩んでいる方なら、おわかりいただけるのではないでしょうか?
88か所を回りきれば、何かが変わるのか? 何も、変わらないかもしれません。でも、歩んでいるうちに、それでもよいのだと、思う瞬間が訪れます。
見返りがあるから行くのではなく、無心になるために行けるのです。これほど、ありがたいことはありません。
うつになると、いわゆる達成感や充実感とは、ほど遠い日々が続いています。こういう感覚は、何かをしたときにしか味わえないものですから、当然と言えば、当然です。ただ無心に、お寺を廻ること。
決して、難しいことではありません。でも、1日、何か寺か回り終えたとき、久しぶりに忘れていた達成感と充実感が、心に湧き起こります。
私は、約2年の間、うつを患いました。長い停滞期間があって、四国お遍路に行くことを決意しました。お遍路にいってから、心に変化がありました。
2か月後に、減薬を開始して、6か月後に、断薬できました。減薬や断薬ができるほど、心が安定し始めたのは、間違いなく、四国お遍路のおかげです。
長い道中、無心になり、ここから始めるのだということを、自然に感じられたのが、うつの停滞期を突破するきっかけになりました。人生は長くてつらいことの連続ですが、ときには楽しいことも、嬉しいこともあります。
これから先も、苦しいことばかりではなく、楽しいことも嬉しいことも、そのうち訪れるということを、四国を巡ったことで、心と身体が納得したのかもしれません。
まとめ

みんなのひどい更年期障害の体験談と克服して治す方法をご紹介しました。いかがでしたか?
サプリや病院の治療、徹底した冷え対策、そしてお寺巡りまでそれぞれ個性が出て興味深い体験談の数々。
自分なりに更年期障害と向き合い、工夫している様子が伝わる体験談で、共通しているのは、それぞれの方が更年期障害に悩んでいるだけではなく、少しでも改善しようとする意志が克服につながったこと。
症状に落ち込んでいるばかりでは何も変わらなくなってしまう…、そこから変化していくためにも、更年期の女性は、自分の今の状態をまず認めて、できることを一歩ずつ始めてみましょう!
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